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海ノ民話アニメーション「河童の恩返し」が完成!アニメ監督が愛媛県西予市 管家一夫市長を表敬訪問し「海ノ民話のまち」に認定 完成アニメーションをお披露目 同日に地元小学生約90人を対象とした上映会を実施

一般社団法人日本昔ばなし協会と日本財団が取り組む「海ノ民話のまちプロジェクト」は、2025年1月28日(火)に愛媛県西予市を舞台にした海ノ民話アニメーション「河童の恩返し」が完成したため、アニメ監督が西予市を訪問しアニメのお披露目と「海ノ民話のまち」認定式を実施しました。

2025.02.04

一般社団法人日本昔ばなし協会と日本財団が取り組む「海ノ民話のまちプロジェクト」は、2025年1月28日(火)に愛媛県西予市を舞台にした海ノ民話アニメーション「河童の恩返し」が完成したため、アニメ監督が西予市を訪問しアニメのお披露目と「海ノ民話のまち」認定式を実施しました。

 また同日、高山・宮野浦地区地域づくり活動センターで同作品の上映会イベントを実施しました。このイベントは、次世代へ豊かで美しい海を引き継ぐために、海を介して人と人とがつながる“日本財団「海と日本プロジェクト」”の一環で実施しています。

河童の恩返し
愛媛県西予市の海ノ民話アニメーション「河童の恩返し」や西予市にまつわる情報はこちらからご覧いただけます。
https://uminominwa.jp/animation/86/

海ノ民話アニメーション「河童の恩返し」のYouTube
https://youtu.be/FH05Wlv3GZg

①表敬訪問

<管家一夫市長コメント>

高山地区の若宮神社には河童の狛犬があり、うち1つは鯛を抱えている。私も若宮神社に参拝したことがあり、通常、狛犬といえば獅子か犬でありますが、ここは少しユニークだなと感じたことを覚えています。このアニメを作っていただいたことにより、高山の河童の民話が、気安くすっと心に入っていくのではないかと思っています。

河童というと「遠野物語」に代表されるように、ちょっといたずらをするイメージもあり、川沿いを歩いていると河童によって川に沈められるといったような、少々怖いイメージもありますが、本当に地域を守るために、高山のお殿様を守るために河童が一丸となって戦う物語であり、故郷を愛する気持ち、また明浜を、地域を守るストーリーに大変感動しました。

明浜の海で、豊かな魚が獲れるのも、ひょっとするとどこかで河童が見守ってくれているのではないかとも思えます。このように素晴らしいアニメーションをお作りいただきましたので、地域の宝として教育現場などで活用させていただきたいと思います。

西予市は、海抜ゼロメートルから1400メートルの所にそれぞれ人々の暮らしがあります。

山の地域のみなさんにも、この民話、アニメーションを知っていただき、西予市が一つになるきっかけとして活用させていただくつもりです。

またこのコンテンツを、観光や物産さまざまな分野に活用するとともに、西予ジオパークの事業活動にも活用させていただきます。

<表敬訪問 実施概要>

日時

2025年1月28日(火)9:00~9:30

会場

西予市役所(愛媛県西予市卯之町3丁目434-1)

プログラム

●司会挨拶

●海ノ民話のまちプロジェクト説明

●認定証・完成アニメパッケージ贈呈

●海ノ民話アニメーション上映(約5分半)

●会談
・感想などフリートーク
・上映会とフィールドワークの予定
・活用、展開についてフリートーク

●フォトセッション

●取材(管家一夫 西予市長)
・海ノ民話アニメーションの感想
・地域における活用構想など

●取材(沼田心之介監督)
・今回の作品に対する想い
・地域の皆様へのメッセージ

②上映会イベント

当日レポート(上映会) 
・民話の舞台となった西予市明浜町(せいよしあけはまちょう)は、人口約2600人、主な産業は、漁業と柑橘栽培です。地区には小学校が1校あり、中学校、高校はありません。少子高齢化が進む地区ですが、まずは地元小学生を対象にした上映会を実施しようと、実行委員会が企画したのが、今回の明浜小学校全校児童を対象にした上映会でした。

・午後の開催となることから、当初は高学年のみを対象にすることが検討されましたが、「せっかくの機会であり、全学年に経験してもらいたい」という校長先生の計らいにより、全校児童を対象に開催。また、ワークショップの関係で開催場所が学校から8キロ程度離れた会場となりましたが、学校がスクールバスを、西予市が車両を提供し移動が可能になりました。さらに、午後の活動時間をすべて空けてくれるなど、明浜小学校が主体的に取り組んでいただき実現しました。

・人々は、河童というと恐ろしい妖怪というイメージを持つかもしれませんが、明浜町高山地区では、海と人をつなぐ存在でした。この地区に伝わる民話から、そのことをうかがい知ることができます。 若宮神社には、全国でも珍しい「河童の狛犬」があり、その背景にある地元城主と河童のかかわりを知ってほしい。また、鯛を持った河童の狛犬は全国でもここだけという貴重な石像の重要性を子どもたちに伝えたい。

・上映会を前に、地域活性化グループ「高山よいとこな会」による、高山地区の歴史や、「河童の恩返し」のモチーフとなった地元民話を紹介し、スムーズにアニメーションが理解できるよう10分程度の地元学習を行いました。

 ・海の学びの内容
西予市明浜町の特産品「ちりめん」。若宮神社のある高山地区だけでも3軒の加工業者があり、 小学生にとって良い教材、先生となってもらえると確信しました。先生役となる3社の方々には、地元の海の恵みである「ちりめん」を通じて地域がどのように繫栄したか、などの歴史的な背景。自然環境の変化によりシラスの収穫量に変化が生じていないか、などの現在の立ち位置。明浜の海を知ることで、明浜をより愛する心が芽生えるよう解説を依頼しました。

・参加者の様子
全学年とも、アニメにとても見入っていました。上映直後に感想を求めると半数以上の児童が手を挙げる ほどのリアクションでした。低学年女子の「河童がかわいいキャラクターに描かれていた」。
中学年男子の「河童は人間にいたずらするイメージがあるけど、このアニメでは、高山の人たちと一緒に戦ったりして、親しみがわいた」などの感想を述べると、アニメーションを解説していた沼田心之介監督も非常に嬉しそうでした。

当日レポート(ワークショップ)

・地域活性化グループ、「高山よいとこな会」の案内により、若宮八幡神社への参詣が行われました。

・明浜町高山のちりめん加工業者3軒による「海の学習」が開かれました。
「マルヨシ水産」「濵田水産」「井上水産」による全面協力のもと、加工場見学、シラス、ちりめんの試食、児童からの質疑応答などで、地元の海の恵みを学びました。

参加者の声

・若宮八幡神社 参詣
上映前、児童に「若宮神社に行ったことがあるか」を聞いたところ、8割以上の児童が手を挙げました。少し心配になりましたが、児童らは非常に楽しそうに神社にお参りしていました。
「前に河童の石像の頭をなでたけど、僕の願いはかなわなかった!」など子どもらしい発言をする児童もいて、地域になじみのある神社なのだと改めて実感しました。

・ちりめん加工業者による「海の学習」
前日・当日が時化で、残念ながら漁がなく、釜茹でや天日干しなどの作業は見学できませんでした。
異物を弾く選別作業の見学では、「ちりめんモンスター」の話題がでると、「知ってる」などリアクションする児童が多数いました。
やはり人気だったのは、ちりめん・シラスの試食でした。最初、遠慮がちだった児童でしたが、見学が終わるころには「もっと食べておけばよかった」と後悔する児童が大半でした。
「一年でよく獲れる時期は?」「苦労するところは?」「どこで買えますか」「高値のつくちりめんはどういうものですか?」などの質問をしていました。

<上映会イベント 実施概要>

名称

海ノ民話アニメーション「河童の恩返し」上映会・フィールドワーク

主催

一般社団法人日本昔ばなし協会

共催

日本財団 海と日本プロジェクト

日時

2025年1月28日(火)13:35~15:00

会場

高山・宮野浦地区地域づくり活動センター

参加者

西予市立明浜小学校に通う小学生約90名

プログラム

明浜小学校の授業内で、全校生徒約90名を対象に実施。

地元ボランティアによる地域の歴史学習のあと、完成した海ノ民話アニメーション「河童の恩返し」を鑑賞。

その後、アニメーションにも登場する「若宮神社」にお参りし、河童の狛犬などを

見学。また、地元のちりめん加工業者による「海の学習」が行われ、

地元の海がもたらす恩恵などについて学んだ。

■地元の歴史に関する講師
・高山地区紹介 高山よいとこな会 宇都宮松夫さん​
・地元民話紹介     同    山本周平さん​

■上映会
・沼田監督自己紹介
・高山地区紹介 地元民話紹介
・アニメーション上映
・沼田監督によるアニメーション解説
・児童による感想発表

■ワークショップ
・若宮神社参詣
・ちりめん加工業者3社による海の学習
・児童感想発表

 

 

イベントレポートは実施事業者からの報告に基づき掲載しています

参加人数:90人