「大阪湾の宝島」と呼ばれる成ヶ島でごみ拾い活動 成ヶ島 海の生き物体験 日帰りバスエコツアーを開催! 大阪湾が抱える海洋問題を知って考えることから始めてみませんか?
公益社団法人 大阪自然環境保全協会は2025年9月7日(日)に「成ヶ島 海の生き物体験 日帰りバスエコツアー」を開催いたしました。このイベントは、日本財団が推進する海洋ごみ対策プロジェクト「海と日本プロジェクト・CHANGE FOR THE BLUE」の一環で開催するものです。
2025.10.16

イベント概要
・team虹鰓(チームにじえら)は、公益社団法人 大阪自然環境保全協会の海洋プラスチックごみ問題について活動するチームです。大阪湾においても、漂着ごみ、特にプラスチックごみなどの問題を抱えています。今、かけがえのない自然環境を守るために、私たちが取り組めることは何か?その答えを見つけるために、成ヶ島(なるがしま)に行き、淀川などから来たごみがたくさん流れ着く様子を見て、大阪湾で貴重な生物が多く「大阪湾の宝島」とも呼ばれる海辺の生きものを観察してきました。
・日程: 2025年9月7日
・開催場所: 兵庫県洲本成ケ島
・参加人数: 大人18人 こども16人 スタッフ 8人、講師1人

大阪湾のごみが集まる浜辺の調査
成ケ島の東側の浜辺には今年はごみが少なくなっていました。参加者と一緒にどのようなごみが流れ着いているのかを調べると、ベトナム、中国のラベルのついたペットボトルが流れ着いていました。1週間で分解するはずのペットボトル外側のプラスチックフィルムがついたままの外国産ペットボトルは廃棄されてから1週間以内のものと考えられたので、外国から流れてきたのではなく、神戸港などに停泊中の船から投げ捨てられて流れ着いたものと考えられます。ペットボトルは蓋が締まっているものが大半で、蓋以外の部分は海に沈むため蓋が締まっていて浮いたものだけが海流に沿って流れついたと考えられました。成ケ島を美しくする会の方を中心に定期的にごみ拾いを行ってもまたすぐ次のごみが流れ着き、ごみの処理は洲本市の負担で行われているということを伝えました。
海のいきもの観察
成ケ島には大阪湾では少なくなっているアマモ場や、塩生湿地、干潟などの貴重な環境が残されており、そのため多様な生き物が生息しています。アマモ場に特有の生き物であるヨウジウオ、アミメハギや、マツダイなどを観察しました。子どもたちは、はさまれると危ないと言われるイシガニに興味津々で危ないものほど見てみたいという様子をみせていて、後に書いてもらった感想文でもイシガニが良かったという意見が聞かれました。

参加した子ども・保護者からの声
・外海の方のごみは少なかったが淡路島側のごみが多くて驚いた。
・プラスチックが分解するのに300年以上必要ということを聞いて驚いた。
・プラスチックごみについて知ることができて良かった。
・日用品のごみがなぜこんなところにあるのか気になった。
・ごみの定義は何をもってごみとするのかを知りたい。たとえば木炭はプラスチックより分解に長い時間がかかると聞いたが、木炭はごみになるのだろうか?
・展望台からみた景色がきれいだった。天橋立のように股のぞきをしたら面白かった。
・カニがたくさんいて楽しかった。
・イシガニをみることができてうれしかった。
<団体概要>
団体名称: 公益社団法人大阪自然環境保全協会
URL: https://www.nature.or.jp
活動内容: 私たちは「身近な自然を大切に」を基本に、自然を知り、自然を守る人を育て、自然の大切さを社会に広く伝えるために、さまざまな活動に取り組んでいます。そして、これらは会員のボランティアによって支えられています。

CHANGE FOR THE BLUE
国民一人ひとりが海洋ごみの問題を自分ごと化し、”これ以上、海にごみを出さない”という社会全体の意識を向上させていくことを目標に、日本財団「海と日本プロジェクト」の一環として2018年11月から推進しているプロジェクトです。
産官学民からなるステークホルダーと連携して海洋ごみの削減モデルを作り、国内外に発信していきます。
https://uminohi.jp/umigomi/

日本財団「海と日本プロジェクト」
さまざまなかたちで日本人の暮らしを支え、時に心の安らぎやワクワク、ひらめきを与えてくれる海。そんな海で進行している環境の悪化などの現状を、子どもたちをはじめ全国の人が「自分ごと」としてとらえ、海を未来へ引き継ぐアクションの輪を広げていくため、オールジャパンで推進するプロジェクトです。
https://uminohi.jp/
参加人数:43人