全員生還!旅客船沈没事故から学ぶ、夏前に身に付けておきたい海の安全のそなえ
知識、行動、装備。3つのそなえを身につけて万一の事故にも的確な判断を。命を守る必須項目です
2021.05.20
日増しに暖かくなって早くも初夏の気配。太陽に誘われるまま自然のなかで息抜きをと、密を避けて水辺へ出かける機会もあるかもしれません。
そんなときにはぜひ、水辺の安全へのそなえについて再確認してみてください。
水難事故が起きるのはなにも海だけではありません。川や湖、小さな池も例外ではなく、「泳がなければ大丈夫」という過信も禁物です。昨夏はオープンを見送った海水浴場も多くありましたが、それでも水難事故は少なくありませんでした。
「海の事故ゼロの未来をつくるノート」では、水難事故ゼロを目指した活動・発信を続けていますが、その中から、いま注目の記事をひとつご紹介します。
小学生ら62名を海の中から全員救助。日頃のそなえが命を守る一助に
昨年秋、修学旅行中の小学生たちを乗せた旅客船が、瀬戸内海で沈没しました。
奇跡的に一人の犠牲者も出さずに全員生還を遂げましたが、この緊迫した救助活動の内側を、引率していた坂出市立川津小学校の校長先生に伺ったインタビュー記事が掲載されています。
事故の発生から沈没まで30分。刻々と状況が変化するなか、救助要請や子どもたちへの避難指示など何を優先すべきか、瞬時の冷静な判断に迫られ続けそうです。
その避難行動で役に立ったのは、修学旅行直前に参加した避難訓練の経験、そして子どもたちも学校で着衣泳やライフジャケット装着の体験と知識をそなえていたこと。これらが命を守る要因になりました。
こうした体験者の声は、日常のなかで何をそなえておくべきかを示す貴重な教訓となります。ぜひ参考にしてみてください。
夏に向かうこれからの季節は、水辺の安全へのそなえ(知識、行動、装備)を再確認する重要なタイミングです。子どもたち自身はもちろん、子どもの安全を守る大人にこそ必要な常識になっています。
水辺で過ごすひとときを、安全に安心して楽しめるように、正しいそなえを身につけていきましょう。