青い森鉄道沿線の海の魅力を学ぶ旅「Sea Train」を開催しました!
一般社団法人海と日本プロジェクト in 青森県は、青森県を走る青い森鉄道と連携し、青い森鉄道沿線の魅力を伝える体験ツアー列車「SeaTrain」を2025年8月23日(土)・24日(日)・30日(土)・31日(日)の全4回開催しました。このイベントは、次世代に豊かで美しい海を引き継ぐために、海を介して人と人とがつながる“日本財団「海と日本プロジェクト」”の一環です。
2025.11.05

イベント概要
・開催概要: 高校生が、青い森鉄道沿線の海の魅力に関する調査を行い、その学びを「お弁当」と「冊子」という形で表現します。お弁当には、むつ湾や太平洋沿岸で獲れる食材を活かし、地域の食文化を反映させることで、海の恵みを身近に感じられる工夫を施します。また冊子には、高校生が行った調査の成果や、沿岸の環境・食文化に関する情報を掲載し、地域の魅力を伝えるコンテンツとして仕上げます。これらのコンテンツを活用し、むつ湾、太平洋に面した青い森鉄道の特別列車を企画運行し、利用する観光客に対して、沿線のむつ湾や太平洋への興味喚起を行い、海の恵みそして大切さを訴求いたします。この取り組みを通じて、高校生が地域の魅力を再発見し、地域住民や観光客にその価値を伝えることで、公共交通の利用促進やむつ湾、太平洋の環境・観光資源の活用につなげることを目的とします。「海と日本プロジェクト」が進める、海の状況を伝え海の未来へつないでいくための1つのイベントとして、参加した皆さまからも広げてほしい、という思いをのせてこの列車が走ります!今回はこの列車でしか味わえない、体験できない「海」のプログラムでお届けしました。
・日程: 2025年8月23日(土)24日(日)30日(土)31日(日) 全4回
・開催場所:青い森鉄道 青森~八戸
・参加人数:青森県 有料客(大人60名 子供5名)千葉学園高等学校30名 総勢95名
・主催: 一般社団法人海と日本プロジェクト in 青森県
・後援: 株式会社青森テレビ
・協力: 青い森鉄道株式会社 株式会社農協観光 アウガ新鮮市場 青森県営浅虫水族館 平内町漁業協同組合 小川原湖漁業協同組合 桃川株式会社 株式会社山神 株式会社北前船 八戸パークホテル学校法人千葉学園 千葉学園高等学校
<プログラム>
土曜日は青森発⇒八戸着 8月23日・30日
日曜日は八戸発⇒青森着 8月24日・31日

SeaTrainについて
「地元の海を知ってもらうためにまずは高校生が主体となって魅力を伝える」をテーマに青い森鉄道沿線の魅力を伝える列車「SeaTrain」特別体験ツアーを全4回にわたり開催。
地元高校生が青い森鉄道の現状や課題をフィールドワークで調査して、青森県の千葉学園高等学校の調理科の生徒が考案したお弁当には、地元食材をふんだんに使い、沿線の味を一口ごとに楽しめる工夫が凝らされています。
また千葉学園高等学校の調理科の生徒が制作した特製冊子を配布。冊子には、青い森鉄道の沿線の現状、むつ湾の抱えている問題やブルーカーボンの取り組み、あおもりの海の歴史などをまとめました。青森県の海の恵みがどのように育まれ、未来へと引き継がれていくのかを学び、海への理解と関心を深めていただける内容となりました。
SeaTrainオリジナルお弁当・オリジナル冊子
<オリジナルお弁当>
青森県にある学校法人千葉学園高等学校の調理科の生徒が青い森鉄道沿線の課題や魅了について調査を行い、1つのお弁当箱に表現しました。
お弁当の名前は、「あおもり 旅する宝箱」
お弁当のコンセプトは、青い森鉄道の沿線の魅力が食べただけで伝わってくる、心から美味しいと感じていただけるようなお弁当にしたいという思いから考えました。

【お弁当内容】
・葉つきこかぶと鶏の旨揚げ煮
・貝焼きみそ風炊き込みご飯
・阿房宮のキャロットラペ
・味噌カレー牛乳味?のホタテクリームコロッケ
・カリフラワーとブロッコリーのWチーズサラダ
・鯖のさっぱり焼き
・ホヤ焼売
・真っ赤な青森りんご蒸し
・ホタテキッシュ
・南部せんべい耳の切り干し大根風煮
・桃川の酒粕からあげ黒ニンニク仕立て
<オリジナル冊子>
青森県にある学校法人千葉学園高等学校の普通科の生徒が青い森鉄道沿線の課題や魅力について調査を行い、オリジナルの冊子に魅力をまとめました。
冊子の名前は「SeaTrain 八戸⇔青森~八戸~久慈まで見て楽しむ一冊!~」
この冊子は高校生が自ら調査した結果、地元の魅力や大切さそして、他の地域に自慢できる内容がびっしり詰まっている一冊になっている、情報盛りだくさんの冊子です。

SeaTrainオリジナルの制作物
・オリジナルお弁当「あおおり 旅する宝箱」
・SeaTrain 八戸⇔青森~八戸~久慈まで見て楽しむ一冊!~
・記念乗車券
・お弁当を包む手ぬぐい
・オリジナルヘッドマーク
お弁当の手ぬぐいは地元高校生がデザインしたイラストで、JR八戸線沿線の情報や、今回携わった千葉学園高等学校、久慈東高等学校の二次元コードもあしらわれたデザイン。いつでもその時を思い出させてくれる手ぬぐいとなりました。そして、列車といえば切符!オリジナルの記念乗車券を制作し乗車していただいた皆様にプレゼントしました。

SeaTrain 三陸海岸学びポイント
ツアーの中で海と日本プロジェクトが推進している学びポイントは3つ
①列車内での沿線の海を見て学ぶ
②列車内で提供したオリジナルお弁当の「食」、そしてオリジナル冊子の「見る」での海の魅力
③各地途中下車をして降り立った場所の体験学習
①列車内での沿線の海を見て学ぶ
ツアー中、青い森鉄道沿線から広がる海の絶景を車窓から楽しむことで、豊かな自然環境について理解を深める機会を設けました。車窓から見える海の風景は、地域の漁業や生活にどのような影響を与えているのかについて学ぶとともに、沿線の自然が育む生態系の多様性や景観の美しさに触れることで、地域の環境保全の重要性について理解を深めることができました。
②列車内で提供したオリジナルお弁当の「食」、そしてオリジナル冊子の「見る」での海の魅力
青森県千葉学園高等学校の生徒が手掛けた「特製のお弁当」と「オリジナル冊子」を列車内で提供し、青い森鉄道沿線の豊かな海を味わった他、見てご紹介をしました。お弁当では、地元食材を使用した料理の数々は、青森県産ならではの食文化や海の恵みを感じさせる内容で、参加者からは「青森の海の味が楽しめた」「地元の若い人たちの取り組みに共感した」という声が多く聞かれました。オリジナル冊子についても「すごくよくまとまっている」「高校生だけでここまで調べたのはすごい。定期的にこの冊子を観光PRとしても使える」などと魅力を伝えることができました。この体験により、青森の海の魅力だけでなく、地域における若者の海洋文化への関心や取り組みも伝えることができました。
③各地途中下車をして降り立った場所の体験学習
今回の特別列車は途中降りたって実際にその地域の魅力を伝える場所を訪問するといった機会を設けました。浅虫温泉駅では、むつ湾の海の状況や魅力を伝えるべく青森県営浅虫水族館に途中下車しました。そして上北町駅では、全国第2位を持つ青森県のしじみ漁を見学したほか、漁師ならではのしじみの魅力や生育状況などを教えていただきました。参加者からも「青森県が全国2位の漁場だと知らなかった。」「青森県には十三湖が有名だが小川原湖のしじみも栄養が豊富で大きく育っている」といった新しい魅力を深めることができました。
今回の「SeaTrain」ツアーを通じて、青い森鉄道沿線の自然環境、地元の食文化、そして初めて知る海の状況に触れることができ多くの学ぶ機会が提供され、参加者の皆さまに海と日本プロジェクトの理念を感じていただくことができました。このツアーで得た学びが、参加者一人ひとりの中で海の大切さや保全意識の向上につながることを期待します。

参加した方からの声
・「浅虫水族館では、普段は水槽越しにしか見ない生き物を『むつ湾の環境』という切り口で説明していただき、単なる観光ではなく学びのある時間になりました。子どもも『むつ湾にこんな魚がいるんだね』と興味を持っていました。」
・「小川原湖のしじみ漁を実際に見て、漁師さんの道具や漁のやり方に感動しました。十三湖だけが有名だと思っていましたが、小川原湖もしじみが豊富だと知って驚きました。これからしじみを買うときに“青森産”を意識したいと思います。」
・「高校生が考案したお弁当は、単に美味しいだけでなく、一品ごとに背景にあるストーリーを感じられるものでした。特に“味噌カレー牛乳風のホタテクリームコロッケ”は、青森の文化をうまく取り入れていて印象的でした。」
・「配布された冊子は内容が濃くて驚きました。沿線の歴史や課題、ブルーカーボンの取り組みまで取り上げられていて、『観光パンフレット以上の価値がある』と思いました。高校生だけでこれを作ったことに感心しました。」
・「列車の車窓から見える海が本当にきれいで、ただ眺めるだけでなく、ガイドの説明と重ね合わせて考えると“地域の生活や産業と直結している海なんだ”と実感できました。今後、こうした鉄道を活かした学びのツアーが増えるといいと思います。」
<団体概要>
団体名称: 一般社団法人海と日本プロジェクト in 青森県
URL: https://aomori.uminohi.jp/
活動内容: 1.青森県内の各種団体や企業に対し、海と日本プロジェクトへの参加を呼びかける。
2.青森県内の海に関するイベントや、熱を持った活動を続けている団体や個人を取材し、番組やニュースで放送する。
3.青森県独自の特徴を活かした海に関するイベントを開催する。

日本財団「海と日本プロジェクト」
さまざまなかたちで日本人の暮らしを支え、時に心の安らぎやワクワク、ひらめきを与えてくれる海。そんな海で進行している環境の悪化などの現状を、子どもたちをはじめ全国の人が「自分ごと」としてとらえ、海を未来へ引き継ぐアクションの輪を広げていくため、オールジャパンで推進するプロジェクトです。
https://uminohi.jp/
参加人数:95人