第2回ちどりからはじまる「海と環境」出前授業—中田小学校で授業を実施しました
淡路島中央部にある中田小学校で、「海と環境」をテーマにした出前授業の第2回を実施しました。この授業は全2回のプログラムで、2回目となる今回は海までマイクロバスで向かい、“海の環境を知ること”がテーマです。子どもたちに地元の海の環境を知ってもらうとともに、発見する嬉しさ、楽しさを感じ、淡路島が豊かな海浜環境に恵まれていることに気づくことを目的としました。
2025.11.26

イベント概要
・開催概要 淡路市中田小学校
・日程 2025年10月21日 9時00分~12時00分
・開催場所 中田小学校
・参加人数 11人
・協力団体 淡路島ちどり隊、カフェいきものラボ
クイズを交えてシロチドリや海の環境を知る
小学校でクイズを交えた座学から開始しました。淡路島ではちどりが描かれた陶器や、ちどりと名の付く橋、お土産ものなどがあり、また百人一首にも読まれていることから、淡路島では古くからちどりが親しみのある鳥であったことがわかります。また淡路市・洲本市の市の鳥でもあります。
子どもたちは文化的背景と、淡路島に生息するちどりの種類や、絶滅危惧種となっているシロチドリの生態、減少している現状について基礎知識を学びました。
双眼鏡片手にチドリ観察からはじまる海の学び
双眼鏡の使い方を学びながら、まずはミサゴを観察し、次は小さなチドリを観察しました。
最初は見つからなかった子たちも、見つけ方のポイントを伝えることでチドリを発見することができて、並んでいるシロチドリの姿にすぐにみんな夢中になりました。
この日は群れで飛び立つ姿も見せてくれたり、じっくりと観察しながら色々なチドリを見ることができました。この日は他にもイソヒヨドリ、トビ、ハト、カモメもいたり、ハクセキレイが近くまで遊びにきてくれたりと、たくさんの鳥たちとも出会えました。
その後、ちどり隊員の作った模型卵で浜での卵探しをしてみました。砂と同じような模様でなかなか見つけることができず、うっかり踏んでしまいそうにもなります。アクリルスタンドの模型シロチドリ親子を使いながら、暮らしや餌をみんなで想像してみました。

「海藻食べるかな?」「果物の種はどうだろう?」
など話しながら、砂浜を巡ってチドリの餌になりそうな小さな虫探索をしました。
最後は海のお気に入りを探そう!ということで、自由に浜辺を散策。最後にはみんなが集めたお気に入りをたくさん見せてくれました。

子供たちの感想
・わかったことは、卵が小さいことと、いろいろなしゅるいがあることと、だんだんへっていることです。気づいたことは、ちょこちょこと歩くことと、近づくとにげてしまうことと、たまごは波が当たらない安全な場所で育てることです。チドリのためにやってあげたいことは、あまり近よらず遠くから見てあげることです。
・チドリはおなかがぷっくらしていてかわいかったです。ゴミをふやさないようにしたいです。
・チドリがいるか不安だったけど、チドリがいてうれしかった。初めてチドリを見れてうれしかった。
・チドリは、小さくてかわいい鳥です。もっとほかの鳥も見てみたいと思いました。
・はまにあったもののお気に入りは流木です。海にポイすてしないことが大切だと思いました。大きなごみがなくなったら、チドリがふえると思います。
学ぶことと、実際に見て感じること。また、海辺で五感を使って自由に過ごすこと。これらをすることで、海やそこに住む生き物たちを体感し、子供達の記憶に深く残り、未来に繋がることがあると感じています。
チドリと共に生きる未来にこの日が繋がりますように。
子どもたちや先生方、貴重なお時間をありがとうございました。
<団体概要>
団体名称:淡路島ちどり隊
URL:https://www.awaji-chidori.com
活動内容:百人一首「淡路島かようチドリの鳴く声に…」でお馴染みのチドリ。浜辺をちょこちょこ歩く姿がなんとも可愛らしい鳥です。しかし、シロチドリはここ50年ほどでその数は3分の1にまで激減。兵庫県において、絶滅の危険性が一番高いレッドデータブックAランクに指定されています。チドリに必要な環境は、島の豊かな海浜そのもの。「淡路島ちどり隊」は、チドリの保全を通して淡路島の自然海浜全体を守ることを目指しています。

日本財団「海と日本プロジェクト」
さまざまなかたちで日本人の暮らしを支え、時に心の安らぎやワクワク、ひらめきを与えてくれる海。そんな海で進行している環境の悪化などの現状を、子どもたちをはじめ全国の人が「自分ごと」としてとらえ、海を未来へ引き継ぐアクションの輪を広げていくため、オールジャパンで推進するプロジェクトです。
https://uminohi.jp/
参加人数:11人