【ヨット体験と無人島キャンプ 第3回〜第6回】を開催しました!
一般社団法人IKUHART企画は、播磨灘の海と環境を考え体験する事業として、令和7年7月から8月にかけて、兵庫県姫路市家島諸島 無人島 鞍掛島で「ヨット体験と無人島キャンプ」を継続して開催しました。このイベントは、日本財団が推進する海洋ごみ対策プロジェクト「海と日本プロジェクト・CHANGE FOR THE BLUE」の一環で開催するものです。
2025.11.28

イベント概要
・開催概要 親子で無人島キャンプ
ヨット体験 帆をあげる、操船体験、船員体験見張りなど
無人島体験 海水浴、シュノーケリング、飛び込み、カヤック体験
磯遊び、魚釣り、貝採り、タッチプール、お箸作り
食育学習 かまど作り、火起こし、魚介類の食材調理、BBQ、すいか割り
宿泊体験 テント設営、生活拠点トイレなどの設営、花火、虫対策
環境学習 生き物観察、海浜植物観察、ビーチクリーン活動
星空観察、流木、シーグラス集め、アクセサリー作りなど
・日程 第3回 令和7年7月28日(月)
第4回 令和7年7月30日(水)
第5回 令和7年8月13日(水)
第6回 令和7年8月14日(木)~8月15日(金)
・開催場所 兵庫県姫路市家島諸島 無人島 鞍掛島
・参加人数 78名
・協力団体 家島町役場真浦区会、淡路市富島漁協、帆船としま丸、北淡子育てネットワーク推進協議会
第3回 令和7年7月28日(月) ヨット体験と無人島キャンプ
今回は淡路島の森のようちえんやフリースクールに通う子どもたちが参加してくれました。こちらの団体は今年度で5回目の参加になり、毎年無人島キャンプを楽しみにしてくれています。報道番組では連日記録的な猛暑続きであることを報じていますので、熱中症対策としてたくさんの水と氷を積み込みました。
無人島キャンプは人気があり毎年多くの参加希望があるようです。乗船定員の関係で初参加の方を優先しているそうで泣く泣く参加出来ないご家庭もあると聞きます。嬉しいことです。集合した後、大人の皆さんがバケツリレー方式でヨットにたくさんの荷物を積み込みます。そして子どもたちが乗船します。何度が参加している子どもは手慣れていて初参加の子どもたちに船内や船上を案内してくれます。セイル(帆)を上げることや船長体験ができること、かき氷ができることを知っているので、9時に富島港を出航すると、ヨットでの体験も楽しみにしているようで私たちスタッフに早くやりたいと伝えてくれます。広い海面に出ると、子どもたちはヨットの前のデッキ上に集まってくれてロープをひいて大きなメインセイルを上げてくれました。そして交代しながら船首で見張りもやってくれます。また別の子どもたちは船内でかき氷を作ってくれます。片道2時間半の航海ですが、ちびっ子船員としてそれぞれの役割を果たしてくれて飽きることなく楽しんでくれています。
島に着く前には水着に着替えて、到着すると子どもたちは競争するように上陸して海に入っていきます。小さなお子さんのいるお母さんに子どもたちの見守りをお願いして、大人たちのバケツリレー方式で荷物を船から島に運搬です。協力がなければ成り立たない事業ですが、すべての参加者が本当に気持よく手伝ってくれます。運んだ荷物の中から子どもたちはシュノーケリングセットや網などを使って昼食の食材になる魚や貝を食べる分だけ採ります。たこを2匹を手づかみで採ってきた子どもはヒーローでした。今回はスタッフとして地元海鮮料理の名店いちじろうの大将坂部さんが参加でしたので、網を使ってたこのぬめり取りをするなど工夫を教えてくれながら調理をしてくれました。貝や魚は網焼きにして美味しくいただきました。

第4回 令和7年7月30日(水) ヨット体験と無人島キャンプ
今回のキャンプは、日頃都会の神戸市に住むたくさんのご家族が参加してくれました。キャンプが初めてだというご家族も半数近くしますが、無人島キャンプに大きな期待をしているようです。事前の連絡では、船酔いや片道2時間半の航海の心配をする連絡をいただいていたのですが、終わってみれば、船酔いする方もいなくて、往復の航海も楽しく過ごしていただけたようです。
行きの船上では揺れているのでそろそろと移動していた子どもたちも、無人島での生活を経て帰りの船上ではデッキ上を走る子どもも居て、少しの成長ぶりを感じる一日にもなりました。無人島では、魚釣り、貝採りが人気でした。長い流木を拾って自作の釣り竿を作って、巻き貝を割ってエサにして大きなベラをたくさん釣りましたので、今回も大人気のプログラムでした。岸壁からの飛び込み体験は、子どもたち自身の成長ぶりを感じるようで、今年やっと飛び込めた子どもはとても誇らしげにしていた様子が印象的でした。
小学生高学年のお子さんは、麻とファイヤースティックでの火起こしに挑戦したいというので、スタッフが見本(5秒で火を着けることができます)をみせて、その後子ども自身が何度も挑戦した末に火を起こすことができました。火が着いたときの大きな喜びの声は無人島に響いていました。無人島キャンプにはたくさんの挑戦と成功体験、成長を感じることができる場所です。全力で楽しんで汗をかいてくたくたになることも大切です。スタッフも参加者から成長させてもらっていることを感じる素晴らしい事業です。

第5回 令和7年8月13日(水) ヨット体験と無人島キャンプ
今回のキャンプは、淡路市、播磨町、明石市、神戸市から参加してくれました。この夏は天候不順で振り回されました。無人島キャンプは、雨天中止、晴天でも強風なら船を岸壁に係留できない、波が高くて危険なので開催できません。8月9日(土)〜8月10日(日)に開催予定は荒天で中止。8月12日(火)~8月13日(水)に開催予定は12日が雨天で13日だけの日帰り開催になりました。
参加されたご家族は初キャンプ、初めて海で泳ぐお子さまがほとんどでしたので、スタッフたちはひとつひとつのプログラムをいつも以上に丁寧に指導して進めました。無人島ではシュノーケリングマスクの付け方や使い方から教えました。スイミングに通っているお子さんはすぐに習得できて海の中にさかながたくさん泳いでいることに感動していました。そしてたこが泳いでいるのを発見して教えてくれました。スタッフが海に入ってたこを獲ってバケツの中で観察会になりました。貝や魚もたくさん獲れるのですが、特にたこやくらげやウニは子どもたちに大人気です。この日も猛暑日でしたが、移動中は船内でかき氷を作って食べて、無人島では大きなタープで日陰を作り、海に入って、最後に水ポリタンクで作った手動シャワーを浴びて、快適に過ごすことができました。そしてワクワクがとまらないようで、無人島から帰りたくないと泣いていたお子さんがとても可愛かったです。

第6回 8月14日(木)~8月15日(金) ヨット体験と無人島泊まりキャンプ
今回のキャンプは、淡路市、洲本市、加古川市、神戸市から参加してくれました。8月の天候不順で泊まりキャンプが中止延期と続く中、やっと開催できました。今回は日帰り無人島キャンプを経験されたご家族がいて、あんなことやこんなことに挑戦しようと大きな荷物と準備万端で参加されていました。
2日間とも猛暑でしたが、無人島は海風や島風があり、海水浴や水シャワーを浴びるなどして快適に過ごせます。日帰り無人島キャンプでは滞在時間が最大4時間ですが、泊まりキャンプは時間に追われずにプログラムをしっかりと体験できることが良いところです。小さな網かごを用意しているので、魚の捕り方も魚釣りだけでなく、残飯をかごにいれて海中に沈めて魚が入って獲ることは珍しいようで子どもたちは何度もかごを引き上げて楽しんでいました。獲った魚は小さな子どもがうろこ取りをして大人が処理をして塩焼きにして食べました。時間があるからこそ、このように自分自身で魚を獲って丁寧に処理して食べるという大切な食育のプログラムも開催できました。毎回ビーチクリーン活動を実施していますが、泊まりキャンプでは、さらにシーグラスを拾って乾燥させて、アート作品として思い出作りのプログラムも好評なので毎回開催しています。
係留する桟橋の水深の関係で潮か高くなる日程のみ開催可能です。そのため夜間はかなり潮が高くなり、テントの近くまで波が打ち寄せます。このような潮の満ち引きや月の引力との関係も身体で感じることができることも大切な体験だと感じます。2日間、電波のない無人島でスマホから離れて、無邪気に全力で自然や子育てを楽しんでいるご家族を見ていると、きっとこの子どもたちが平和な世の中を築いてくれる人材に成長してくれる気がしています。今年度も猛暑に負けず、事業を支えてくれたスタッフにも感謝です。

<団体概要>
団体名称:一般社団法人IKUHART企画
URL:https://ikuhart-kikaku.jimdosite.com
活動内容:淡路島の魅力とさまざまな資源を生かす活動をするため「育波、ハート、アート」の意味を込めて、「IKUHART企画」と名付け、誰もが集い、交流し、楽しむことの出来る場所としての活動を行います。
https://www.facebook.com/IKUHARTKIKAKU

CHANGE FOR THE BLUE
国民一人ひとりが海洋ごみの問題を自分ごと化し、”これ以上、海にごみを出さない”という社会全体の意識を向上させていくことを目標に、日本財団「海と日本プロジェクト」の一環として2018年11月から推進しているプロジェクトです。
産官学民からなるステークホルダーと連携して海洋ごみの削減モデルを作り、国内外に発信していきます。
https://uminohi.jp/umigomi/

日本財団「海と日本プロジェクト」
さまざまなかたちで日本人の暮らしを支え、時に心の安らぎやワクワク、ひらめきを与えてくれる海。そんな海で進行している環境の悪化などの現状を、子どもたちをはじめ全国の人が「自分ごと」としてとらえ、海を未来へ引き継ぐアクションの輪を広げていくため、オールジャパンで推進するプロジェクトです。
https://uminohi.jp/
参加人数:78人