鳥取の海を学ぶワークショップ【未来へつなげ!鳥取の海を守る藻場ミッション】を開催しました!
一般社団法人 海と日本プロジェクト inとっとりは、全国的に深刻化する磯焼け問題に対し、鳥取市立青谷小学校の子どもたちを対象に【未来につなげ!鳥取の海を守る藻場ミッション】を開催しました。当日は、藻場の再生活動に取り組む地元・栽培漁業センターの職員と一緒に海へ出かけ、ムラサキウニの駆除の様子を見学しました。さらに、駆除したウニの有効活用に取り組む青谷高校の生徒から、磯焼けの現状や資源循環につながる活用方法について学びました。このイベントは、次世代へ豊かで美しい海を引き継ぐために、海を介して人と人とがつながる“日本財団「海と日本プロジェクト」”の一環です。
2025.10.29

イベント概要
・鳥取県沿岸では、ムラサキウニが増えすぎたことにより海藻が食べ尽くされ、魚や貝が育つ「藻場(もば)」が失われる“磯焼け”が深刻な問題となっています。【未来につなげ!鳥取の海を守る藻場ミッション】では、磯焼けの現状を学び、駆除したムラサキウニの有効な活用方法について児童とともに考えることを目的とします。
・日程: 2025年9月8日(月)9:30~15:30
・開催場所: 鳥取市立青谷小学校・長和瀬漁港
・参加人数: 27人(鳥取市立青谷小学校5年生)
・協力団体: 栽培漁業センター・青谷高校
魚たちのすみか『藻場』の現状を知ろう!
まずは鳥取の海の現状を知ろう!ということで、鳥取市立青谷小学校の5年生の子どもたちと一緒に「未来につなげ!鳥取の海を守る藻場ミッション」というテーマで、生物多様性アドバイザー小宮氏を講師に招きスライド資料を見ながら「磯焼けとは何か?」「磯焼けの一番の問題であるムラサキウニが増えすぎるとどうなるのか?」海の実情を伺うことができました。

藻場を守る人たちの取り組みを知ろう!
地元の長和瀬漁港へ行き、講師である栽培漁業センターの職員によるムラサキウニの駆除作業を見学し、海から揚げられたウニを実際に自分の手で持ち感触を確かめたり、ウニの殻あけを間近で観察しウニの外見だけでなく、中身もしっかり観察します。

子供たちは「ムラサキウニの中に身がほとんどなくてびっくりしました。たくさんウニがいると海藻が食べられてしまうことも知って、ウニがかわいそうだと思ったけれど、海を守るためには大切なことだとわかりました。」と言いながら大きさやトゲの違いを興味津々で観察します。
栽培漁業センターの職員からは「昔はこの辺りも海藻がたくさんあったけれど、今は磯焼けで減ってしまった」「磯焼けでアイナメやナマコの姿が見えなくなった」といった磯焼けを起こしてしまった海の実情お伺いする事ができました。
実際に駆除したウニの有効活用ができないか考えよう
駆除したムラサキウニについて、単なる廃棄ではなく有効活用を模索することを目的に、青谷高校の生徒が取り組んでいるムラサキウニの有効活用方法を学びました。捕獲しキャベツやブロッコリーなど様々なエサを与えたムラサキウニを実際に試食して違いを感じたり、ウニの殻で制作されたランタンを観察しました。

参加した子どもたちからの声
■児童
・地元の海から藻場がなくなっていってる事を知らなかった。お寿司で大好きなウニが悪者になってることを知り驚いた。
・今回のイベントで藻場を増やそうと必死に取り組んでいる人がいることを知り、身近なこと(切電をしたり、ポイ捨てをしない)で自分でもできる事から努力しようと思った。
■生物多様性アドバイザー 小宮春平さん
・まずは子どもたちに現状を知ってもらい、少しでも興味を持ってもらうことで藻場再生につながることを期待しています。子どもたちが目を輝かせながらウニの駆除やランタン作りを真剣に見学しているのが印象的でした。
<団体概要>
団体名称: 一般社団法人 海と日本プロジェクトinとっとり
URL: https://tottori.uminohi.jp/
活動内容: 鳥取の海に密着した情報を発信しながら、鳥取の海の今を伝え未来につなぐ活動をしています。

日本財団「海と日本プロジェクト」
さまざまなかたちで日本人の暮らしを支え、時に心の安らぎやワクワク、ひらめきを与えてくれる海。そんな海で進行している環境の悪化などの現状を、子どもたちをはじめ全国の人が「自分ごと」としてとらえ、海を未来へ引き継ぐアクションの輪を広げていくため、オールジャパンで推進するプロジェクトです。
https://uminohi.jp/
参加人数:27人