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生物多様性と食文化が危機!?未来へ繋ぐため私たちにできることは? 「海のいきものと食文化を学ぶ いのちつなごう!ひょうごシーレンジャー!」瀬戸内海編 を開催しました!

海と日本PROJECTinひょうご実行委員会は、失われつつある”生物多様性”と”食文化”をテーマに、海の課題と対策法などを実体験を交えながら学ぶイベント「海のいきものと食文化を学ぶ いのちつなごう!ひょうごシーレンジャー!」を、瀬戸内海編として、2022年7月23日・24日の1泊2日で淡路市岩屋を舞台に開催いたしました。

2022.08.19

海と日本PROJECTinひょうご実行委員会は、失われつつある”生物多様性”と”食文化”をテーマに、海の課題(藻場の減少・栄養塩の減少など)と対策法(人工磯の建設・地域全体で栄養塩量の調整など)などを実体験を交えながら学ぶイベント「海のいきものと食文化を学ぶ いのちつなごう!ひょうごシーレンジャー!」を、瀬戸内海編として、2022年7月23日・24日の1泊2日で淡路市岩屋を舞台に開催いたしました。

イベント中には岩屋の食文化である「こけらずし」や「寒天」の調理・試食を行うことで、生物多様性と食文化の繋がりについても学びました。

このイベントは、次世代へ海を引き継ぐために、海を介して人と人とがつながる”日本財団「海と日本プロジェクト」”の一環で行われています。

兵庫県は日本の中でも数少ない、瀬戸内海と日本海に面する県です。それぞれの地形や海流などの影響で、2つの海では異なる生物多様性が育まれてきました。同時にその豊かな海の資源を活かした食文化を育んできました。しかし、過去から今への時代の流れと共に“生物多様性”“食文化”が喪失の危機にさらされています。そこで各海の食文化を起点に、どうすれば”生物多様性”と”食文化”を守れるのか、実体験も交えて学ぶ「海のいきものと食文化を学ぶ いのちつなごう!ひょうごシーレンジャー!」を開催。

イベントの最後には、子どもたちが2日間で学んだ理想の海と人の関わり方を絵で表現し、その絵を全国を代表する兵庫県の駅弁屋”淡路屋”と開発予定のオリジナルひっぱりだこ飯のパッケージに採用。JR主要駅での販売を予定しています。

【瀬戸内海編】
日時
2022年7月23日、24日(1泊2日)
場所
兵庫県淡路市岩屋
参加人数
23名(小学生)

【DAY1】瀬戸内海の現状を知り、生物多様性と課題を学ぶ

まず最初に、瀬戸内海の現状・課題・解決策について学びました。さらに、淡路市岩屋の海について、生物多様性がはぐくまれる環境があったからこそたくさんの天草が収穫でき、地域特有の食文化「寒天づくり」が形成されてきたこと。近年直立護岸などの埋立地増加により藻場が減少した結果、天草の収穫量の減少、それに伴う食文化「寒天づくり」消失の危機が起きていること。この現状について、以降の体験学習に繋げるための知識を得ました。

【DAY1】実際に海に入って生き物を採集・観察

実際に海に入り自分の目で見て手で触って、“生物多様性”について理解を深めました。直立護岸付近の海と生物多様性を保つために適した環境の田ノ代海岸の解説を受け、藻場の重要性などを中心に学びました。子どもたちは「岩に海藻がたくさんついていた!浅場にもたくさんの種類の生物がいるのは知らなかった。」と採集した生物を片手に興奮を隠せない様子でした。

【DAY1】捕獲した岩屋に生息する生物をタッチプールで観察して復習

自分で捕獲した生物やスタッフが捕獲した生物をタッチプールに入れ、それぞれの名前から特徴まで改めて学びました。種類の異なる海藻を手に取って比べることで、色や形、ぬめりの違いを実感する子どもたち。後の寒天作りに使用する、天草がなぜ寒天づくりに適しているのかなどを講師から学び「寒天が海藻から出来ているなんて!」と驚きの様子と、「早く寒天作りたい!」と楽しんでいる様子が伺えました。

【DAY1】寒天づくり体験・試食

岩屋では、生物多様性がはぐくまれる環境があったからこそ、たくさんの天草が収穫でき、寒天を作る文化が形成されてきたことを学びました。現在では埋立地の増加により藻場・天草の収穫量・寒天づくりに携わる人が減少し、「寒天」という食文化自体が喪失の危機にあります。1日目のまとめとして、今食べている「寒天」などの食文化を守るためには、生物多様性を保つために適している環境を増やす必要があるということを頭に置き、乾燥天草から寒天を作りました。寒天を作る文化に触れたことがない子どもたちには、とても刺激的な調理行程だったようで、「家でもう一度、寒天を作りたい!」と話す参加者もいました。

【DAY2】岩屋漁港で魚を見学

1日目に見た岩屋より広い海(瀬戸内海)の生物多様性を学ぶため、岩屋漁港の漁師さんに漁法や獲れる魚を教えてもらい、実際に収穫された魚も見ました。さらに、魚のしめ方も実演いただき、子どもたちは驚きながらも興味津々。「いつも何となく食べていた魚は、漁師さんによって美味しくなるよう工夫されていたんだ。しめる作業はちょっと怖かったけど、これも魚を食べるためには必要なことなのだ。」と、当たり前のことにも人の手が加わっていることを知り、将来「漁師になりたい」と語る子もいました。

【DAY2】岩屋の食文化「こけらずし」を調理

瀬戸内海の生物多様性を詰め込んだ「こけらずし」の調理。自分たちで作ることで改めて食文化と生物多様性の繋がりを学ぶことができました。こけらずしは、市場に出回らない比較的小さめの魚を捨てるのではなく、地元で消費して無駄にしないために受け継がれた食文化だと言われています。魚のうろこ取りを実際にしたり、魚を捌く工程を目の前で見て、食材に対して改めて感謝するということも学んだ様子でした。試食を終えた子どもたちは「自分で作ったからより美味しい!!」と笑顔で話してくれました。

【DAY2】2日間の学びを絵で表現「うみぽす」体験

2日間座学と体験を通して岩屋(瀬戸内海)の海の特徴や生物多様性、食文化を学んできた子どもたち、
それぞれが思い描く理想の海と人の関わり方を絵で表現しようということで「うみぽす」体験をしました。
実際に目で見て触った海藻を描く子もいれば、理想の海を描く子、近年問題となっている海洋ごみ問題と紐づけて描く子など、小学生ならではの発想力が爆発していました。子どもたちの描いた絵は、全国を代表する兵庫県の駅弁屋”淡路屋”と連携した、オリジナルひっぱりだこ飯のパッケージに掲載します。

【DAY2】2日間の学びをまとめて、みんなの前で発表

2日間の学びを子どもたちだけでまとめ、ステージから発表しました。イベント中、それぞれで学びをノートに記していた結果、すごく理解の深いまとめ資料になっており、スタッフ一同非常に驚きました。ただ、ステージに上がってみんなの前で発表するということで、緊張して上手に発表できない子も…。いい経験になったかと思います。「初めての体験が多かったので、すごく楽しかった。ここ1、2年海に行けてなかったけど、今年は家族で行きたい」と語る子もいて、海への興味・関心の高まりを感じました。

参加した子ども・保護者からの声

・海藻にもこんなにたくさんの種類があることを初めて知って、すごく驚いた。
・「寒天」も「こけらずし」もすごくおいしかったけど、食べれなくなる可能性があると思うと悲しい。
・最近コロナもあって、なかなか子どもを海に連れていけていなかったので、この様な機会をいただけて
よかった。家でも楽しそうに報告してくれて、いい経験になったと思う。
・Twitterでのリアルタイム投稿が非常にありがたかった。子どもたちの安全も含め、把握できた。
 
 
イベントレポートは実施事業者からの報告に基づき掲載しています

参加人数:23人